受験勉強とは全く違うのが就活です。
入社してから後悔しないためにも、その企業は自分に合っているかを見極めることも大切です。
また、就活は、採用する企業の視点で挑むことも大切です。
一度目を通しておいて損はない事をまとめました。
仕事が合わなかったら、簡単に転職できるかなぁ、と思いがちですが、まだまだハードルが高いのが実情です。
辞めるという行為は、心理的にも経済的にもかなり負担があります。
やっぱり、なかなか思い切って進みにくいものです。
そのためにも、就活の前に、まずは自分のことを良く知ることが大事です。
例えば、
・体力に自信の無い人が、朝から晩まで走り回る仕事はしんどいでしょう。
・朝全く起きれない人が、時間に厳格な鉄道やバスの業務はしんどいでしょう。
・パソコンを触っていると5分で頭痛がする人が、朝から晩までパソコンの作業はしんどいでしょう。
・プログラミングのことがちんぷんかんぷんで全く興味が無いのに、ソフトウエア開発会社の開発者はしんどいでしょう。
・体力には負けない人が、一日中、オンラインでの仕事はしんどいでしょう。
・人と話すのが大嫌いで負担に感じる人が、営業の仕事はしんどいでしょう。
・車の運転が大嫌いな人が、配達の仕事はしんどいでしょう。
・英語が全く話せなくて苦手な人が、英語翻訳の仕事はしんどいでしょう。
・人の世話を見るのが嫌な人が、保育や介護の仕事はしんどいでしょう。
まずは、自分の「不得意・苦手なこと」をあらかじめ知っておいた方が、あとあとの「就職のミスマッチ」を防ぐことになると思います。
わがままかもしれないですが、一旦、自分の不得意・苦手なこと・やりたくないことをあぶり出しましょう。
同時に、自分の「好きなこと・得意なこと・やりたいこと・興味があること」もあぶりだしましょう。
「お金をもらわなくても、一日中やっていてもいいよ」ということは何かあるでしょう。
それに絡めた仕事ができれば、ストレスが少ないだけでなく、大躍進できる可能性があります。
とにかく、自分に偽らず「やりたいこと・なりたいこと・得意なこと」「やりたくないこと・嫌なこと・不得意なこと」をはっきりしていきましょう。
就職試験で落ちる=その企業とあなたの相性が合わなかっただけです。
残念に思う事は全くありません! あなたの能力が欠けているわけでもなんでもありません。
その企業が「欲しいと思っている人物像」と「あなたの人物像」がたまたまマッチしなかっただけです。
例えば「お花を買おうと思って、肉屋さんに行ったら、売ってなかった」と思えば良いのです。
この場合は、売っているものと買いたいものがマッチしなかったのです。
良くあることです。
企業の就職担当者は多くの人を見ているので、その企業に合うかどうかはすぐにわかってしまいます。
でも、社風が合わない会社、身の程に合わない会社から内定を受けてしまい、その後、つらい思いをするならば、落ちてむしろ喜ぶべきです。
あなたが悪いわけではありません。
自分と相性の合わない会社に入社して会社員生活を送るほど、過酷で辛い事はありません。
就職は、個人と企業の「お見合い」です。就活は企業とあなたとのマッチングです。
例えるならば、異性とのお見合いと同じです。
頭が良くて、外見が良くて、性格が良くても・・・お互いの「相性」が合わなければうまくいきません。
企業にも「性格」があります。
規律に厳しい会社、自由な発想を求める会社、確実に利益を求める会社、ミスを許さない会社・・・・
その性格との「相性」が合うかどうかを確かめる場、それが就職活動です。
企業とあなたとが顔を合わせて話をする「お見合い」です。
就活生はみんな違う「世界に一つだけの花」です。
企業はあらかじめ、「赤いチューリップを1本、黄色系を2本、白い花を1本、甘い香りの花を1本、どでかい花を1本」、というように、欲しい花の計画を立てていると思った方が良いでしょう。
あなたの花と、企業が欲しい花がマッチするか・・・です。
例えば、「赤い小花」ばかりを欲しがっている企業に、「黄色いひまわり」のあなたが受験しても、なかなか採用は難しいでしょう。
逆に、まんべんなく違う花を欲しがっている企業ならば可能性はあります。
企業がどんな花を欲しがっているか・・・?
それは会社案内や会社のホームページ、そして、そこに働いている人を見ればなんとなく想像できます。
まず、あなたという花が、その企業が欲しがっている花と近いか遠いか・・・というのを見極めることが大切です。
自分の花の色も知っておくことが大切です。
就職活動は、受験のようにテストの点数という「一つのものさし」で、その高い順に採用する、というような試験ではありません。
「ものさし」はたくさんあるのです。だからこそ、就活は難しいように思えてしまうのです。
「ペーパーテスト」「SPI」「小論文」、それを踏まえた「面談」であなたをいろいろな物差しでみます。
なお、企業はそんな面倒なことをしてまでも、採用には真剣です。
企業の採用活動でリクルーターに求められているのは「一緒に仕事をしたいと思える人か」ということです。
例えば、あなたを「自分の部下としていっしょに働きたいかどうか」という目線です。
例えば、企業に利益をもたらせられない人、ルール違反・法令違反をするような人、精神的に弱いかったり、すぐにやめるような人は、後々企業の首を絞めることになってしまうので、企業は控えるでしょう。
企業は「多様性」を求めています。ある分野で優れている人がたくさん居ても、その分野で失敗すると、立ち行かなくなるのです。
そのため、いくら優秀でも、同じ分野の人は何人も雇いません。超高学歴の学校を卒業していても、合格するとは限りません。
あくまでも、企業が欲しい人と、あなたとのマッチングなのです。
でもこれだけは言えます。最近、企業は特に重要視しています。
違法行為、法令違反など、社会のルールに反する行為をする人や、モラルが低い人。
このような人は企業の経営リスクなので、採用は控える傾向が強いでしょう。
例えば飲酒運転にルーズな人は、交通事故などで企業に莫大な損害を与える恐れがあります。
法令違反をする人がいると、企業の根幹を揺るがすことになります。
企業の社員と話をする時に、感じた「直観」を大切にしてください。
何か話し方がしっくりこない、ちょっと嘘くさい、大げさな感じがする、変な横文字ばかり、話しが疲れた、といった違和感や、
素敵な人だ、誠意がある、目指したい人だ、という尊敬や憧れ、
後向きだ、夢が無い、目先過ぎる、将来を監事ないという後向き感、
精神論やハラスメントやブラックな感じ、
また、自分と感覚が似ている、話して疲れない、もっと話を聞きたいという感覚など、
何か感じたことがあれば、それは大事な事です。入社した後で後悔しないためにも、直感を大切にしてください。
一人採用するには、企業はかなりのコストを負担しています。日本では新卒採用が中心で、最初は育成し、その後、長期的に利益をもたらす人材を求めている場合が多くなります。育成期間は企業の投資となります。
もし、数年でやめるような人の場合、育成でかけたコストを回収できず、そのまま他社に持って行かれることになります。スキルやノウハウまで他社に流れることになるので、すぐに転職するような人は、企業は採用を避けるでしょう。
最近では終身雇用は減ってきているとはいえ、やはり日本の企業の多くは終身雇用を前提としています。1人雇うと、仮に65歳まで働くとした場合、億円単位を支払うことになります。それだけ大きな投資なので、採用活動 は会社の社運をかけて慎重にやっています。
何社も採用試験を受けている人は、なんとなくわかります。そして、自社を希望する理由と、本人の「生きざま」との整合性をチェックします。
とりあえず受けに来た人は、「自社の希望理由」と、「これまで何をしてきたか」、という質問だけで判別できます。
逆に、この会社しか受けに来ていません、という人(嘘はダメですよ)は、学生側もかなりのリスクを背負って覚悟してきているので、企業側もどうにかしてあげれるように考えるでしょう。
企業は、その人の「生きざま」を面談で見極めます。誠実な人か、何を目的に生きてきたか、社会性はあるか、弱点は何か、本気度は、人徳は、リーダーシップは、協調性は、話し方、メンタル面の強さ弱さ・・・。
いままでの生きざまを数分間の面接で見極めるために、いろいろな質問をしてきます。つけ刃で頑張ってもなかなか難しい所はあります。
そのため、正直にありのままで面談に挑んだ方が良いでしょう。
企業は必ず課題を抱えています。例えば市場の縮小が見えている、海外との競争力が低下している、新たな事業を開拓しないと先が見えない、事業のリスクが高い、内部統制上の課題、IT化の遅れ・・・など、様々な課題があります。
企業は、その企業の課題を理解しており、それに対して具体的な打開策を考えている人、そして本当に実行できる力がある人を探しています。
まぁ、そんな人滅多にいませんが・・・。
これだけは、絶対守りましょう。
企業はコストをかけて採用活動をしています。合格しても入社したいと思わない人が受験してくることは、迷惑なことです。
そのような姿勢で多くの企業の就職試験を受けていると、あなた自身の思いや考えが揺らぎだし、結局、何がしたいのかよくわからなくなってしまいます。合格したら絶対に入社したい企業だけ、受験してください。
面談を受けるのにもかかわらず、どのような業務をするのかよくわからないまま面談を受けないようにしましょう。
経理・営業・SE・企画立案・現場作業・運送・監視など・・・同じ会社の中でも業務は全く異なります。
部署によっては全く業務の内容が異なります。
事前にインターネットなどから企業の情報を細かく調査して、具体的に自分がどのような業務で働くかをイメージを想像してから面談を受けるようにしてください。
そこまでやろうと思わない会社ならば、面談を受けず辞退する方がよほど誠意がある行動です。
どんな会社でも課題を抱えています。それを知ったうえで「自分ならこうやって課題を解決する」という具体的なシナリオを考えて、面談を受ける方が良いでしょう。
面談ではいくつか質問がされます。質問に対して、誠実に真正面から回答をしましょう。また適当な事でその場をしのいだり嘘をついても、更問ですぐに見抜かれます。
就職面談では、必ず以下の3つのことを問われます。あなたの事です。正解はありません、逆に、あなたのことなので、すべてが正解です。
・これまでの人生で、何をやりたくて、なにをやってきたか、という事実を言います。嘘はだめです。
・複数言っても伝わらないので一番言いたいことを言いましょう。
・学問以外でも、例えば、絵を描きまくってコンクールに入賞した、お金儲けをしたかったので動画配信をやってみたがなかなか儲からなかった、学費が無かったのでアルバイトで早朝の配達を3年間して稼いだ、などでもありです。
・会社の志望動機です。この会社に入って何がしたいか、ということです。自分の心に偽らずに。
・会社のことを熟知していると良いですが、細かい業務分野でも、その会社に存在しない業務でも将来必要になると思っていれば悪くありません。
・自分はこんなことができる、という事を訴求しましょう。客観的な事実(論文や成果、評価、受賞、資格など)があれば、できることの補強になります。
この3点は、最低でも考えておきましょう!
・・・以上、いかがでしょうか。
これまでお金を払って学校に行っていたある意味「お客さま」の立場から、一転します。
気持ちを180度転換して挑むことが大切です。大変と思いますが、がんばろう〜〜!!