注文住宅など間取りを自由に決められる自由設計。
ある程度間取りを自由に設計できる半面、実際に家が出来上がってみると・・・「あれ?イメージと違う!」なんてことも。
注文住宅・自由設計と決めたら、まずはこれだけは見ておけば良いと思うことをまとめました。
土地や建売の家を探している場合にも役立つ情報もまとめています。
ここで失敗すると、日常生活で不便や苦労をする・・・かもしれません。
とにかく慎重に慎重を期するのが、場所選びです。
◆駅からバスはやっぱり不便。バスが時間通りに来ない。駅から徒歩圏の土地に住めばよかった。
◆バス路線が廃止されて、駅前に駐車場を借りることになった。
◆家族が送迎をしなければ駅に行くことができず、負担となっている。
例えば、駅が遠くてバスや送迎が必要な場所だと、交通費やパーキング代などがかかります。一日あたりバスや駐車場代などで家族全員で1000円かかる場合、1年間(200日利用)で20万円、30年間で600万円。意外と
費用がかかるのです。
家の場所で悩んだら「便利で安全で快適な生活がおくれるなどの"納得して住みたいと思える場所"」を選んだ方が良いかもしれないですね。
◆小学校・中学校が数キロも離れていて通学が大変だった。
◆数キロ離れているのにもかかわらず自転車通学ができず、通学に苦労した。
◆地域の学校が暴力沙汰の多い、荒れた学校だった。
特に、中学校の数は小学校より少ない場合が多く、そのため、数キロ歩いて通学しなければいけない場合もあります。学校が遠い場合、スクールバスがあるか、自転車通学可能かなども調べておいた方が良いでしょう。
◆光インターネットのエリアでなかったので、高速なインターネットが利用できなかった。
◆都市ガスのエリア外だった。
◆ガスを使いたかったのでプロパンガスにしたが、ガス代が思った以上に高い。
◆オール電化にしたが、やっぱり、料理やお風呂でガスを使いたかった。
また、プロパンガスより安価な「都市ガス」が利用できるエリアだとラッキーと思った方が良いでしょう。
◆下水道が無いエリアなので、「浄化槽」の設置が必要となった。
◆くみ取り式・簡易水洗方式のトイレだったので、トイレのくみ取りが必要となった。
◆道が狭く、車の出し入れに苦労する道路だった。
◆家の前の交通量が多く、車の出し入れが大変だった。
◆切り返しが必要だったり、バックで入らなければ、出入りが難しい道路だった。
交通量の多い道路に面している場合は、自動車の出し入れが大変な場合もあります。
◆住宅地なのにすごい速度で車が通り抜ける道だった。
◆家の前で車にはねられそうになった。
◆昼夜関係なく通り抜ける車で、振動や音があり、安心して暮らせない。
朝・昼・夜の状況を事前に観察しておくことも大事です。
◆家から駅/家から学校など普段使う道路が歩道が無くて危ない場所だった。
◆学校に行くのに交通量が多くて危ない道路を通る必要がある場所だった。
◆家の横が崖だった。家の裏が山だった。
◆普段は水が流れていないのに、雨の日は急激に水が流れていた混んでくる場所だった。
自治体が発行している「防災ハザードマップ」で浸水・がけ崩れ・土石流の注意地域になっていないか、事前にチェックしましょう。
何かしら危険な地域は可能ならば避けた方が良いでしょう。
気を付けるポイントは
・家のそばに崖がある
・海抜が0メートルやそれ以下
・近くの川が「天井川」
・家の近くに山から流れてくる川があり、「大きな石」が転がっている
・土石流の注意看板がある
・過去に近くで何らかの災害が起きている
これらに該当する場所の場合、納得した上で契約することをお勧めします。
◆大雨の時に水が集まってくる場所だった。浸水しやすい場所だった。
◆以前、川・田んぼを埋め立てた土地だったことを後で知った。
◆池・沼を埋め立てた土地だったことを後で知った。
土地を購入する前に、以前、どのような地形であったかを、業者に確認 したり、過去の航空写真などから確認しておいたほうがいいでしょう。google map でも過去の航空写真が見れるエリアがあります。大雨の日に雨の流れ方や、水たまり具合を確認した方がいいです。
川や沼・池・田んぼを埋め立てて、まだ時間が経っていない土地は、緩くて浸水しやすいと言われます。大雨の時に水が集まってきたり、水が掃けにくい可能性があります。妙に曲がりくねった道、水道局が管理する道(水道局関連の設備や印があるなど)は、以前、河川だった可能性もあります。
池や田んぼを埋め立ててから間もない土地は注意しましょう。埋め立ててから数年しか経過していないと、若干沈下する可能性があります。
また、地震などの揺れが大きくなる可能性もあります。埋め立ててから何年経過しているかも知っておきましょう。だいたい5年以上経過していれば少し落ち着いています。
このような土地の場合は、納得した上で契約しましょう。
また、浸水しやすい場所ならば「土地を盛り土してから家を建てる」「地震に揺れにくい構造にする」などの対応も考えていいかもしれません。
また、以前、池や田んぼ、川などで水が溜まりやすい土地だった場合は、湿気で家の木材が傷みやすい可能性もあります。住宅を建てる前に建設会社に相談しましょう。
◆気が付けば土地の価値が大幅に下落していた。
◆周りが空き家だらけで、家が希望する価格で売れない。
今後、土地の価格は、条件が悪いところほど、下落するといわれています。
資産価値という観点では、少子高齢化の流れもあり「土地の価値」は、不便な地域の価値が「より下がる」可能性が高いです。
ちなみに、建物の価値は、場所に変わらず同じように減少していきます。30年経つと木造住宅ではほぼ資産価値は無しとなります。
少し高くても、駅チカで便利な土地の方が、トータルで考えるとお得になることもあります。
◆傾斜地なので、実際に使える土地が少なかった。でも税金は土地の面積に応じてかかっていた。
◆家を建てるにあたって擁壁の強化が必要だった。盛り土や擁壁に数百万円単位の費用が掛かった。
また、土地を売る場合も、傾斜地は少し安くなる場合もあります。どうしても気に入った場所以外は、少し検討しなおした方が良いかもしれません。
◆防火地域・準防火地域だったので、通常の2倍程度の高額な防火戸(窓やドア)が必要となり、予算をオーバーした。
ただし、防火地域・準防火地域の場合、すべての窓・ドアに防火戸を使用しなければいけないかといえば、そうではありません。
<1F> 隣家との境界線、または、道路の中心から3mより近い距離にある部分
<2F以上> 隣家との境界線、または、道路の中心から5mより近い距離にある部分
のみが防火戸の対象となります。それ以外の所は通常のサッシが利用できます。うまくデザインすることで、防火戸が必要な個所を減らすことが可能です。
角家の場合は、該当しない場所が増えるため、コスト面でメリットがあります。
赤色の網掛部分の窓・ドアは防火戸にする必要があります。それ以外の個所は通常の窓・ドアで構いません。
なお、建築業者の設計者がこの条件を認識していないこともありますので、間違っていれば指摘しましょう。
(参考)LIXILのホームページ
◆水道・ガスの引き込み工事に百万円近い費用がかかった。
◆近くまで都市ガスが来ているのに、都市ガスが引けず、結局プロパンガスを契約することになった。
◆オール電化にしたが、やっぱりキッチンでは火力の強い「ガス」が使いたかった。
◆隣が焼き肉屋で、臭いがひどいことに住んでから気づいた。
◆隣が夜でも営業しているお店で、夜騒がしくて眠れない。
◆隣が工場で常に振動している。
◆夜のお店の利用者が、家の近くでおしっこや嘔吐をして、とても不衛生な場所だった。
◆ゴミや缶を放棄する人が多い場所だった。
◆不審者が多く、事件がよく起きる場所だった。
◆防犯灯があまりなく、夜になると真っ暗になる道を通らなければいけなかった。
防犯灯は、地域の自治会・町内会などが費用を負担して設置しているケースが多く、地域によって設置状況はまちまちです。夜の様子はあらかじめ確認しておいた方がよいでしょう。
イラスト:素材good(https://sozai-good.com)