【往復割引】どのようにすれば東京・大阪間で往復割引が利用できるのでしょうか。距離が600キロ以内なので往復割引は利用できないと聞きましたが・・・


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往復割引を無理やり「正式に」使ってみます

往復割引とは、片道601キロ以上のJRの往復乗車券を購入すると、乗車券が往路・復路ともそれぞれ1割引(10%割引・1円単位切捨て)となる制度です。東京〜大阪間では600キロを超えないので、通常は適用されません。

しかし・・・往復割引をうまく活用すれば、600キロを超えない東京・大阪間がお得になります。途中下車も可能です。観光や移動(奈良や神戸、東京郊外や千葉・埼玉など)を想定して、600キロを超えるような切符を買いましょう。

※記載している金額は、2019年の消費税増税前の金額です

東京〜大阪間で往復割引を適用した切符 

往復割引が適用された切符(東京都区内〜大阪市内の切符よりも安い)

★ポイント★  

片道が600キロを超えない距離であっても、往復割引でお得になります。

具体的には

片道8,750円(東京都区内〜大阪市内)以上の乗車券で往復するならば、実際に乗車しない区間を含んでいても、

片道9,610円区間の切符を往復で購入する方がお得になります。

片道切符で往復した場合と、往復割引を使用した場合の金額例

関西エリア 関東エリア(東京駅経由) 乗車券(片道×2) 乗車券(往復割引)
大阪市内 東京都区内 ※ 8,750円×2=17,500円 17,280円(220円お得)
三鷹 ※ 8,960円×2=17,920円 17,280円(640円お得)
立川・大宮・千葉 ※ 9,290円×2=18,580円 17,280円(1300円お得)
高尾・川越・羽村 9,610円×2=19,220円 17,280円(1940円お得)
神戸市内 東京都区内 ※ 9,290円×2=18,580円 17,280円(1300円お得)

ただし、東京都区内〜大阪市内などの※で示した区間は、通常に購入すると往復割引が適用されないので、購入時にテクニックが必要です。

次にケースごとの事例を説明します。

<ケース1> 大阪市内←→東京"近郊"の場合

大阪市内から東京周辺の場合、600キロを超える区間の往復切符を買うと往復で 「220円以上」 お得になります。

大阪市内発・着の場合の601キロ以上(片道9,610円以上)となる駅(東京周辺)を表に示します。

例えば、立川〜大阪市内の場合、片道切符を2枚買う(9,290円×2=18,580円)よりも、高尾〜大阪市内の往復切符(17,280円)を買うほうが安くなります。また、経路上にある駅(東京駅・新宿駅・吉祥寺駅など)で途中下車もできてしまいます。

また、東京都区内〜大阪市内の場合であっても、片道切符を2枚買う(8,750円×2=17,500円)よりも、高尾〜大阪市内の往復切符(17,280円)を買うほうが安くなります(この場合、往復で220円安い)。

◆往復割引が適用される区間例(1)

発/着 600キロ超駅 経由 乗車券
(片道×2)
乗車券
往復割引後
おとく額
大阪市内 高尾駅 中央線
(東京経由)
9,610円×2
=19,220円
17,280円 例えば、

東京都区内発(片道×2)との比較
=>220円お得

三鷹発(片道×2)との比較
=>640円お得

立川 or 大宮 or 千葉 発(片道×2)との比較
=>1300円お得

高尾 or 羽村 or 川越発(片道×2)との比較
=>1940円お得

羽村駅 中央線・青梅線
(東京経由)
川越駅 埼京線・川越線
(東京・大宮経由)

<ケース2>東京"都区内" ←→ 大阪"近郊"の場合

東京都区内発着で、大阪近郊へ行く場合、駅間が601キロ以上(片道9,610円以上)となる駅を表に示します。

この駅(またはそれ以遠)の往復切符を買うと、お得になります。

例えば、東京都区内〜神戸の切符を買う場合、片道切符を2枚買う(9,290円×2=18,580円)よりも、東京都区内〜朝霧の往復切符(17,280円)を買うほうが安くなります(1300円安い)。しかも、経路上にある京都駅や大阪駅、三宮や元町駅などで途中下車ができてしまいます。

同様に、東京都区内〜大阪の切符を買う場合、片道切符を2枚買う(8,750円×2=17,500円)よりも、東京都区内〜奈良(大阪経由)の往復切符(17,280円)の方が安くなります(220円安い)。さらに、大阪市内の切符でないため、京都駅や大阪駅、天王寺駅など経路上の駅で、途中下車ができます。

途中下車ができるメリットを活かして、大阪出張と、京都や神戸・奈良観光とを組み合わせるというのはいかがでしょうか。

なお、大阪環状線の場合、京橋経由(東側)西九条経由(西側)がありますので、大阪環状線の駅で途中下車して、その後、奈良観光や和歌山方面へ行く場合、環状線の東側・西側どちらの経路にある駅で途中下車するかを踏まえて、経路選定をする必要がありますので、ご注意を!

最近、新幹線の自動切符売り場では、奈良方面の場合、西九条経由しか選択肢にでてこないこともあります。京橋経由の必要がある場合は、窓口で経由地を指定した上で、切符を購入する必要があります。

◆往復割引が適用される区間例(2)

発/着 600キロ超駅 経由 乗車券
(片道×2)
乗車券
往復割引後
おとく額
東京都区内 朝霧駅
以遠
JR神戸線
(大阪経由)
9,610円×2
=19,220円
17,280円 例えば、

大阪着(片道×2)との比較
=> 220円お得

神戸着(片道×2)との比較
=> 1300円お得

朝霧 or 日根野 or 西木津 or
奈良 or 高田発(片道×2)との比較
=> 1940円お得

日根野駅
以遠
JR阪和線
(大阪経由)
西木津駅
以遠
学研都市線
(大阪経由)
奈良駅
以遠
大和路線
(大阪経由)
高田駅
以遠
大和路線・
和歌山線・桜井線
(大阪経由)

上記の表の駅を下の図に示します。

 黄色は大阪市内・神戸市内

 

<ケース3>東京"近郊" ←→大阪"近郊"の場合

駅間が601キロ以上(片道9,610円以上)となる場合は、往復割引が適用できますので、

ジョルダンの乗り換え案内などで、片道9,610円以上となる区間かどうかを確認してみるとよいでしょう。

発着が「東京都区内」「大阪市内」の切符で無い場合、その各ゾーン内の経路上の駅で途中下車ができます。

(例えば、経路上に、新宿駅や東京駅、京都駅や大阪駅がある場合、その駅で途中下車をしても回収されません)

往復割引が適用される区間例(3)

発/着 600キロ超の着/発駅例 経由 乗車券
(片道×2)
乗車券
往復割引後
おとく額
国分寺〜
立川
【大和路線方面】
八尾〜王寺〜法隆寺〜奈良
/高田
東京・大阪経由 9,610円×2
=19,220円
17,280円 1940円お得
【阪和線方面】
日根野
東京・大阪経由
三鷹〜
立川
【阪和線方面】
日根野
東京・大阪経由
【学研都市線方面】
祝園
東京・大阪・京橋経由
八王子 【大和路線方面】
奈良
新横浜・大阪経由
大宮 【大和路線方面】
八尾〜王寺〜法隆寺〜奈良
/高田
東京・大阪経由
千葉 【大和路線方面】
八尾〜 王寺〜法隆寺〜郡山
/〜香芝
東京・大阪経由
【神戸線方面】 兵庫 東京・大阪経由
【阪和線方面】
堺市〜鳳〜和泉府中〜熊取
横浜 【神戸線方面】姫路
【阪和線方面】和歌山市
大阪経由

切符を買う際には、経由地にご注意を・・・!!

 

例えば、このような切符となります。(表示されている金額は2014年4月以前のものです)

ちなみに、大阪駅では、自動改札機で途中下車できますが、その他の駅では、回収されてしまう自動改札機もあります。回収されてしまわないか不安なときは、係員に途中下車の旨を伝えて、上記切符の写真のように、スタンプを押してもらってください。